4月になりましたね。
あと数日で新学期。始業式が始まれば、中学3年生としての生活が本格的にスタートします。
我が家でも長男が今年受験生ということで、今から受験本番が心配。
親の心子知らずとはよく言ったもので、当人はまだまだ自分が受験生だということにピンときてなさそうですが(;’∀’)
東京在住の受験生が受けることができる高校は、大きく分けて都立高校、私立高校、国立高校の3種類。
その中で今日は、本命、併願限らず多くの受験生が受ける都立高校について、入試制度の基本的な情報や内申・当日点の比率など、基本的な情報に加え、男女合同定員や2023年度から導入されたスピーキングテストについても簡単に解説していきます。
目次
都立高校の入試制度
東京都にある都立高校は令和3年時点では186校ありますが、そのほとんどが普通科。
ただ、学校によっては総合科、専門科など特殊なコースを設けている高校もあります。
ではここで、二つの入試制度について詳しく見ていきましょう。
推薦入試
都立高校の推薦入試は例年、1月下旬に実施され、2月初旬に合格発表がおこなわれます。
推薦入試で学力検査をおこなわず、内申点などが加味される調査書の他、当日おこなわれる面接(個人・集団討論)、小論文の成績で合否が決まります。
一般入試
都立高校の一般入試は2月下旬に実施され、3月初旬に合格者が発表されます。
一般入試は調査書の成績に加え、入試当日に実施される英語、数学、国語、社会、理科の5教科の学力テストの成績で合否が決定します。
都立高校の学力試験は通常、共通問題が使用されますが、以下の高校は一部の科目で学校独自の問題で試験を実施するため、他の高校よりも難易度の高い問題に慣れる必要があるので注意しましょう。
日比谷高校・西高校・国立高校・戸山高校・八王子東高校・青山高校・立川高校・新宿高校・国分寺高校
国際高校
推薦入試と一般入試で同じ学校の受験を受けるのはOK
私立高校と違い都立高校は受験日程が全校同日におこなわれるため、都立高校同士を併願することはできません。
でも推薦入試を受験し不合格だった場合、同じ高校を受験するのはOKです。
推薦入試自体は人気校だと例年4倍や5倍というかなりの高倍率になることが多いですが、合格のチャンスを広げたい場合は受験してみても良いと思います。
ちなみに2021年、2022年度は新型コロナ感染症対策のため多くの子が苦手としている集団討論を実施しなかったので、その分推薦入試を受験する子が増えたようです。
コロナ禍が終わった2024年度の入試では集団討論が多くの学校で復活しましたが、男女別定員の撤廃などの影響もあり、一般と2回チャンスのある推薦入試を受ける生徒は依然として多かったようですね。
都立高校入試の男女別定員の緩和措置とは
現行の全日制の都立高校入試は、単位制の学校を除き、男女別で定員を設けた入試制度となっているのをご存じですか?
東京都では、現在男女で募集定員を分けず合同で合格者を決定する制度に移行するため2022年度の入試から、段階的に男女別定員の緩和措置を実施しています。
第一段階として始まった2022年度は定員の9割を男女別定員、残り1割を男女合同にして総合得点の高い人から順に合格を決定しています。
男女別定員の詳細については、東京都教育委員会のサイトに詳しく紹介されています。
2024年4月8日追加
2023年度では男女別定員について、移行第二段階として2割を合同定員にして実施、そして2024年度では完全男女合同定員にて入試が実施されました。
これにより男女枠は完全になくなり、東京都の都立高校募集人数や応募人数、合格者などすべて男女別の記載がなくなっています。
そのため、実際の男女比率については実際に入学してみないとわからなくなっています。
また、内申点はいまだ副教科2倍、比率は
素内申と換算内申とは?
都立高校入試では中3の2学期の内申点の成績が調査書に反映されます。
その内、推薦入試では素内申、一般入試では換算内申が使用されます。
素内申
素内申とは、9教科の通知表の成績をそのまま足し算したもので、満点は45点です。
換算内申
換算内申とは、主要5教科はそのまま足して副教科4科目はそれぞれの数字を2倍したものです。
65点が満点となります。
たとえば、
国語5、数学5、英語5、理科5、社会5、音楽4、技術家庭科4、美術4、保健体育4の場合、25+16×2=57となり、合計は57点。
国語4、数学4、英語4、理科4、社会4、音楽5、技術家庭科5、美術5、保健体育5の場合、20+20×2=60となり、合計は60点。
換算内申では5教科がオール5より副教科オール5の方が点数高くなるので、副教科でも良い内申点を取れるよう内申対策をおこなうことが大切ですね。
特に男子は副教科の内申が低い子が多いので、授業態度や提出物など、普段から手を抜かないよう気を付けましょう。
一般入試に使用する内申点と当日点の比率と入試点への換算方法【スピーキングテスト含】
都立高校一般入試の合否は、当日点7:内申点3の割合で点数化し、合計1000点満点の入試点で判定します。
それに加え2023年からスピーキングテストが導入されたため、今までの入試得点の合計1000点から1020点満点に変更になりました。
入試得点の算出方法は公開されているので、事前に自分の内申点と都立高校の合格点目安を照らし合わせて当日どれくらい点数を取れば良いか把握しておきましょう。
内申点の換算方法
内申点は以下のように入試点として計算されます。
たとえば換算内申60の場合の換算点数は、
60÷65×300=276
となり、入試得点は276点となります。
当日点の換算方法
当日点は、以下のように入試得点として計算されます。
たとえば、当日点が400点の場合、実際の入試得点は
400÷500×700=560
となり、560点が持ち点となります。
なお、上記の内申点との合計は838点です。
スピーキングテストの得点
スピーキングテストの結果は、A~Fの6段階に分けられます。
A評価は持ち点が20点となり、そこから下記のように4点刻みの点数が付きます。
- A … 20点
- B … 16点
- C … 12点
- D … 8点
- E … 4点
- F … 0点
たとえばスピーキングテストが16点だった場合はB評価となるため、上記の結果と併せると
=852点が自分の持ち点となります。
最大でも20点なのでそれほど入試得点に影響しないと思われがちですが、されど20点。
高倍率の学校などは、4点の違いでも命取りとなる可能性があるため、あらかじめ対策しておくことをおすすめします。
2025年度の入試より、スピーキングテストを実施する業者がベネッセからブリティッシュカウンシルという、東京外語大学の入試でも実績のある英国の非営利団体の変更になりました。
東京都教育委員会のホームページにて詳細やサンプル問題が掲載されているので、気になる方はチェックしてみましょう。
都立高校を受験するなら内申点は多い方が有利
今日は都立高校の入試制度と内申について簡単にお話ししました。
都立高校は他の都道府県と比べ比較的当日点の割合が高いとはいえ、内申点の1点は入試点で換算すると、5教科は3.3点、4教科は6.6点と決して低くはない点数です。
内申点は定期テストの点数、提出物、授業態度などから総合的に判断されます。
中2までの内申点が低い場合は、普段の学校生活を見直すようにしましょう。
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内申点や定期テストが上手くいかないなら塾に行く選択肢も
- 内申点がなかなか上がらない
- 定期テストで思ったような点数が取れない
こんな悩みをお持ちの場合は、定期テスト・内申点対策のアドバイスや指導をしてくれる学習塾に通うという手もあります。
学校で習う勉強を塾で先取りしてから学校の授業を受けることで、知識が定着したり、的確な定期テスト対策や内申点アップのアドバイスを受けることで定期テストの得点や内申点アップにつながるためおすすめです。
どんな塾に通ったら良いかは下記記事でも説明していますので、ぜひ参考にしてみてください。
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