千羽鶴は「病気快癒」や「長寿祈願」「幸福祈願」など、さまざまな願いを込めて作られる縁起物。
しかし一方で、千羽鶴はマナーを間違えると贈る相手に不快感や不安感を抱かせる可能性があります。
千羽鶴のマナーって何だろう?
千羽鶴の折り方や贈り方でやってはいけないことってある?
千羽鶴を贈る際、失礼にならない折り方や贈り方のマナーが気になる人も多いのではないでしょうか。
そこで今日は、以下について解説します。
- 千羽鶴の折り方やサイズのマナー
- 千羽鶴の贈り方のマナー
千羽鶴を贈る上でのマナーを知っておきたい方は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。
目次
千羽鶴で使用する折り紙や折る時のマナーを解説
千羽鶴を折る際のマナーには、以下の5つがあります。
- キレイな折り紙を使う
- 千羽鶴のサイズは自由
- きっちり千羽折らなくてもいい
- 千羽鶴の頭は折ってもOK
- 千羽鶴の羽をたたむか広げるかは自由
それぞれ解説していきます。
きれいな折り紙を使う
千羽鶴は、「元気になってほしい」「勝利に向かって頑張ってほしい」など、願いを込めて人に贈るもの。
マナーとして、折り目のついていない真新しい折り紙を使用するのは当然です。
よれよれの折り紙で作った千羽鶴は見た目が悪く、相手に不快感を与えてしまう場合があるので、きれいなものを用意しましょう。
千羽鶴のサイズに決まりはない
千羽鶴のサイズは自由なので、好きなサイズで折って問題ありません。
市販されている千羽鶴のキットは7.5角のものが多いので、そのサイズがよく選ばれる傾向にあります。
ただ、病室が狭いなど置く場所に困る場合もあるので、その場合は小さめサイズの折り紙で折るのもおすすめです。
きっちり千羽折らなくてもいい
「千羽鶴」という名前から、千羽折らなくてはいけないと思われがちですが、実は千羽にこだわる必要はありません。
千羽鶴の千とは、「たくさん」を意味する言葉であって、特に千羽折らなければいけないと決められているわけではないのです。
そのため、千羽より少なくなってもいいですし、逆に千羽を超えて折っても構いません。
一番大切なのは、千羽鶴の個数よりも贈る相手への気持ちです。
千羽鶴の頭は折ってもOK
「千羽鶴の頭を折る=骨折を意味して演技が悪い」と考える人も中にはいますが、千羽鶴には決まった折り方があるわけではありません。
そのため、千羽鶴の頭を折っても大丈夫です。
ただ、一部の地域では折らない風習もあるので、地域の風習に合わせて折るか折らないかは決めましょう。
千羽鶴の羽をたたむか広げるかは自由
千羽鶴の頭もですが、羽もたたむか広げるか迷うところですよね。
こちらも特に折り方に決まりはないので、たたんでも広げても大丈夫です。
羽を広げた方が豪華な印象になって素敵ですが、広げると場所をとるのでコンパクトにしたい場合はたたんで作るのが無難です。
千羽鶴を渡す時のマナーを解説
作る時だけでなく千羽鶴を渡すときにも、意識しておきたいマナーがあります。
特に以下の2つは、贈る時のマナーとして重要となるので覚えておきましょう。
- 相手に直接渡す
- 相手が迷惑と感じる場合は贈らない
それぞれ見ていきましょう。
相手に直接手渡す
千羽鶴を贈る際は、相手に直接手渡しするのがおすすめです。
手渡しでもらえる方が、贈られた側が作り手の温かい心づかいを直接感じることができます。
そのため、間接的に人から渡されるよりもうれしいと思う人が多いようです。
相手が迷惑と感じる場合は贈らない
千羽鶴を喜ぶ人もいる一方で、「贈られてもうれしくない」「縁起が悪い」と迷惑と感じる人もいます。
千羽鶴をもらってもうれしくない理由として、以下が挙げられます。
- 飾る場所がない
- 病気が深刻で千羽鶴に意味がないと思っている
- ホコリがたまって掃除しにくいのが嫌
- 押しつけがましく感じる
- 千羽鶴は縁起が悪いと感じる
- 嫌いな色が入っている
- 保管場所に困る
- 退院しても捨てるに捨てられなくて困る
- 千羽鶴の処分が面倒
もし贈る相手に、上記が一つでも当てはまる場合は千羽鶴を贈るのを控えることをおすすめします。
たとえば、自分が末期がんで入院している様子を想像してみてください。
もう回復の見込みがないのに、千羽鶴を贈られても嬉しくないですよね。
それに千羽鶴って、退院して家に持ち帰っても捨てるに捨てれないですよね。
正直置き場に困るという意見も少なくありません。
被災地へ千羽鶴を贈るのはマナーとしてあり?なし?
被災地へ千羽鶴を贈るのは「あり」か「なし」かと言われたら、私は「なし」と答えます。
よくテレビの企画で、被災地の人たちに向けて千羽鶴を贈るという美談を聞くことがありますよね。
しかし実際はどうかというと、被災地でもらって迷惑なものの上位に千羽鶴がランクインしています。
つまり、千羽鶴は被災地の人たちにとって迷惑ということです。
現地の方によると、かさばるし、焚火の材料くらいにしかならないのだとか。
悲しいかな、これが現実です。
贈る側としては善意のつもりでも、被災地の人々にとって千羽鶴はただ場所をとるだけの役に立たないものにすぎません。
もし被災地に何かできることをしたいというのなら、千羽鶴よりも寄付がおすすめです。
十分な資金があれば、現地の人がその時に必要なものを購入できるからです。
千羽鶴の色の組み合わせや順番にマナーはある?おすすめの並べ方を解説
千羽鶴を作る際、色の組み合わせが気になる人も多いですよね。
特に色の組み合わせや順番にマナーはありませんが、黒やグレー、白などの死や悲しみを連想させる色の組み合わせは避けましょう。
千羽鶴にタブーな色については詳しくは以下の記事で解説しています。
順番はバラバラよりもまとまりがある方が見栄えがいい
千羽鶴の順番に決まりはありませんが、バラバラだと見栄えがどうしても悪くなります。
そこで、色を揃えてグラデーションを作るときれいに見えるのでおすすめですよ。
きれいなグラデーションの作り方
千羽鶴でグラデーションを作る場合、上を明るい色や淡い色で始めて、下に行くにつれ濃く暗い色にしていくのが定番です。さまざまな色でグラデーションを作ってもきれいですし、単色グラデーションにしても素敵ですよ(*^^*)
たとえば、白と緑を使ってグラデーションを作る場合。
上記のように白を上にして、下に行くにつれだんだん濃い緑を重ねていくと単色でもきれいに見えます。
また、カラフルにしたい場合は10色でグラデーションを作るとバランスよくつなげられるのでおすすめ。
たとえば以下の組み合わせでつなげると、温かさと勇気を感じるので入院のお見舞いにぴったりです。
【千羽鶴のマナーまとめ】千羽鶴は相手がどう思うかを第一に考えて贈ろう
今回は、千羽鶴のマナーについてまとめました。
- 千羽鶴に使う折り紙の色やサイズにマナーはないが、贈る人のことを考えて選ぶ
- 千羽鶴の頭や羽などの折り方は自由
- 千羽鶴を贈る際は相手に直接手渡しするのがおすすめ
- 千羽鶴を迷惑に思う人には贈らない方がいい
千羽鶴の折り方や折り紙の種類、色には特に決まりはありません。
ただし贈る人の迷惑を考えずに作ると、病状が重い人には千羽鶴が重荷に感じたり、入院場所が狭いと置き場所に困るなど、善意の押し付けとなってしまうリスクも。
まずは贈る相手のことを第一に考えて、千羽鶴を贈るか決めるところから始めましょう。